相棒の世界





兎を助けたのは衝動的なものだった。



なにもかも計画的に進めていた俺にとっては、その行動は自分の歯車を狂わすことに等しかった。



しかしーーー



「ほら、一緒に来い」



俺は迷わず手を差し伸べた。



兎を目の前にしたとき、心を撃たれたような衝撃を受けたからだ。




「グスッ…うあああああ!!!」



「あっ…」



俺が弾を空に向けて放ち、兎の死刑を取り消しにした後、




兎は死刑台の上で涙を流していた。



あの顔は決して罪人などではなかった。





あの顔はーーー



『うっ…うぅ…グスッ…』



母親に捨てられ、町民から軽蔑され、



そんな中をイーグルに助けられたときのーーー



イーグルに本当に大切なものを教えてもらったときのーーー



俺の顔だった。








こいつを救おう。



すぐさまそう思った。



こいつを救って俺の相棒にして…



そしてーーー


























こいつに、



世界を見せてやろう。






『愛』で満ち溢れた世界を、



見せてやろう。









俺はこの時決心した。



イーグルが俺にしてくれたように、



俺が兎に世界を教えてやろう、と。




イーグルはあの時言った。



お前の思うままに生きろ、そう言った。



イーグル、俺はこいつを救うよ。



こいつに、イーグルから教えてもらったことを教えるよ。




イーグル…



俺はーーー



あんたみたいな殺し屋になれてるか?