俺は男に近づくと耳元で言った。
「まず二枚のうちの一枚分。お前が言った言葉を取り消せ」
「っ…はぁ?」
「この世に存在するなという言葉だ。今すぐに取り消すんだ」
カチャ
銃口を男の胸に押し付ける。
「ひぃ!わ、わかりました旦那!取り消します!取り消しますってぇ!」
焦って目をギョロギョロとさせる男。
「よし、じゃあ最後の一枚分だ」
俺は鷹の目を使って辺りの状況を判断するとーーー
「っ!」
男の肩を持ってある方向に向かせた。
ーーーガン!!
「あっ!!」
途端に男の両目に石が当たる。
町民たちが死刑台に向けて投げた石だ。
「あああああ!!!」
男は目を抑えると苦しそうに呻き声を上げた。
「それで一生を過ごせ。これが最後の一枚分だ」
男の肩をポンと叩くと、俺は人ごみをかき分け死刑台の方へと進んだ。
決心はもうついていた。
ーーー待ってろ。
少年。


