大衆が集う死刑台の前をたまたま通り、野次を飛ばし唾を吐く町民たちが目に入る。
今日はどんな罪人が殺されるのだろうと、俺は鳥肌が立つような思いで歩いていた。
ーーー死刑というものはもともと嫌いだった。
大勢の前で自分の存在価値を否定されながら死んでいくのだ。
俺だったら耐えきれないと思っていた。
「娘を返して!!」
「死ねぇ悪魔の子!!」
いやぁ、今日もすごい言われようだ。
一体どんな腐った男なんだ。
そう思って死刑台を目にした瞬間ーーー
「っ!!」
俺は足を止めた。
目に映ったのは、
まだ幼さが残る一人の少年だったからだ。
傷だらけの体にボサボサの黒髪。
腰に汚い布を巻かれただけの格好で引きずられている姿。
「っ……」
胸が痛くなった。
『ーーー鷹目!今日も悪退治に行くぞ!!』
傷だらけになってろくな食べ物も与えられなかった昔の俺と重なったからだ。


