俺はシーナを探し出すと、黒犬から隠すために森の中に小屋を築いてそこに住まわせた。
何が何でも守り抜いてみける。
シーナのことを心から愛しているから。
黒犬に気づかれないようにするため、俺はシーナの小屋ではなくハカゼと鼠と一緒に暮らすことにした。
黒犬の姿をあれから目にすることはなかった。
どこにいるのだろう。
ずっと疑問に思っていたが、あいつは姿を消せるということを考えると、案外近くにいるかもしれないとも予想できた。
だから情報はかなり慎重に扱った。
教えていいこと悪いこと。
それがどういう影響を周りに及ぼすのか、俺は常に考えながら行動した。
全てはーーー
この世界に立ち向かうため。
シーナを守るため。
イーグルのような殺し屋になり、世界のどこかにいる誰かに『愛』を伝えるため。
いつのまにか俺は18歳になり、そして殺し屋になっていた。
反感を買わないため、俺は常にいい顔をしていた。
最強の銃使い、鷹目。
その名を少しでも轟かせ、自分の地位を上げ、いずれは世界を変えようと思っていた。
『愛』で溢れた世界がここにあることを、人々に伝え回ろうと思っていた。
ーーーしかし俺は、ある日とんでもない出会いを果たしてしまったのだ。
それが、兎だ。


