「ふっ」と黒犬は笑みを浮かべると、大声で叫んだ。
「本当に可哀想だ!!この世の悪に惑わされて心を奪われたんだよな!!そうだよな鷹目!!大丈夫だ、もう大丈夫だ!!俺が全部退治してやる!!お前を惑わす全てのものを退治してやる!!
ほら見ろ!お前を惑わしたこの家も俺が燃やしてやったんだ!!これで大丈夫だ鷹目!!もう俺たちの家はあの小屋しかない!!一緒に帰ろう鷹目!!また一緒に暮らそう!そして悪を退治しよう!!鷹目!!鷹目ぇぇ!!」
「え……」
黒犬は目を大きく見開き、まるで狂っているように喋り続けていた。
「おい、黒犬…お前……」
手が震えた。
こいつは本当に…黒犬か?
「さあ帰ろう鷹目!!家に帰ろう!!あ、そうそう!!この間家を燃やした時、いつものちっこい少女がいなかったんだ!!」
黒犬は口元をニヤリとさせた。
そしてーーー
背中に隠していたボロボロのナイフを取り出す。
イーグルを殺したナイフだった。
「あいつも殺さないとな。絶対に」


