「んじゃ、まあそういうことで! もうそろそろかな、敵が兎ちゃんに見えてくるの」 俺は顔を上げた。 敵の姿はーーー見えない。 「……何を冗談な」 「へへ、でもまあすぐ近くまで来てるぞ?」 鷹目はポケットから葉巻を一本取り出すと、口に加えて火をつけた。 「フゥー、ーーー楽しもうぜ、兎ちゃん」 俺は両腰から刀を取り出すと、両手にしっかりと備えた。 「少なくともお前はな」 ーーー俺たちは走り出した。 狙った獲物は逃がさない。 俺たちはーーー 『史上最強最悪の殺し屋コンビ』だーーー