「いいか鷹目、よく聞くんだ」
イーグルは俺の目の高さにしゃがむと、怖い顔で言った。
ーーーあぁ、もうおしまいだ。
ギュッと目を瞑る。
「たとえどんなに怒りが込み上げても、その感情で人を傷つけることは絶対にするな」
「っ!」
ーーーえ?
聞こえてきた言葉に耳を疑った。
こんなことを言われるなんて、予想していなかった。
「いいか鷹目。世の中にはたくさんの悪が転がっている。お前もそれは十分承知しているはずだ。自分の欲望に頭を支配され、盗み、殺し、人までも売るような連中がこの世にはたくさんいる。
…鷹目、お前は絶対にそんな人間になるんじゃないぞ。辛いかもしれない。悲しいかもしれない。怒りが込み上げるのは当たり前のことだ。だがそれを人にぶつけるのは絶対にやめろ。それが全てのはじまりだ。悪に染まる全てのはじまりだ。
お前はまだ11歳だ。まっすぐで素直で、心がきれいな11歳だ。これだけは誓ってくれ、鷹目」
ーーーお前は絶対に、
悪に染まるんじゃない。
対抗し続けろ。
この世界に
なんらかの方法で。


