ガシッ
「ん?」
ふと何者かに腕を掴まれた。
振り返るとそこには、ものすごい形相で見つめてくるシーナが。
「やめろ!鷹目!!」
「っ!」
腹が立った。
どうしてお前にそんなことを言われなくちゃいけないんだ。
いい加減にしてほしいと思っているのはーーー
こっちだ。
「うるせぇ!!」
ゴン!
俺は棒でシーナの頭を殴った。
フラッと揺れ、地べたに倒れこむシーナ。
「……あっ!」
俺は我に返るとシーナを見つめた。
うそ、だろ…?
手が震えた。
なんてことをしてしまったんだ、俺は…。
シーナはゆっくりと目を閉じた。
あたりが静まる中、
聞こえてきたのは俺を呼ぶ黒犬の声と、
ドク、ドク…
自分の激しい心臓の音だった。
ふと、イーグルの顔が浮かんだ。
悪戯っぽく笑い、目尻にしわを寄せるあの顔。
「…っ」
胸が苦しくなった。
俺はきっとーーー追い出される。
捨てられる。
母親にされたように。


