「ーーー鷹目!起きろ!!」
「っ…なんだ…」
「いいから早く!!」
元気な声と共に、何かが上に勢いよくのしかかってくる。
「お、重い…!!やめろ黒犬!!」
「ははっ!やめて欲しけりゃ早く起きるんだな!」
「っ…たく…」
俺は黒犬という同い年の少年と、橋の下に築いた小さな小屋の中で暮らしていた。
彼もまた親に捨てられた少年であり、俺たちは互いに互いの名前をつけて呼び合っていた。
俺たちは少々体質が普通の人間とは違かった。
姿や気配を完全に消すことができる彼を、俺は『闇の中』にたとえ黒犬と名付け、
普通の人間の何百倍も視力がいい俺を、彼は『鷹の目』だと言って鷹目と名付けた。
俺たちは自らを最強なる人物と称し、毎日のように『悪退治』をしていた。
自分勝手でわがままな人間たちを、苦しめ退治するというものだ。
ガシャーーーン!!
今日も俺と黒犬は悪退治のために町へと出て暴れた。
わがままな人間たちを神の代わりに退治してやる。
人々の悲鳴や怒鳴り声を聞きながら、俺たちは町を壊して、人を襲い続けた。


