「ーーーある死刑囚を無罪にしてね」
「はぁ?」
これは大変なことをしたものだ。
しかし、ふと頭の中に思い浮かんだ光景が私をはっとさせた。
『ーーーバン!!そこまでだ』
高く銃をつきあげ、銀色の髪をなびかせながら言葉を放ったーーー愛しきおじさんの姿。
「…クスッ」
つい笑ってしまった。
鷹目はきっとあんな風に死刑囚を助けたのだろうな。
「どうかした?」
「なんでもない」
口を綻ばせていると、鷹目は私の髪をそっと触ってきた。
「シーナの髪は綺麗な黒髪だな」
「っ…それだけか?」
「その変な言葉遣いも好きだ」
「余計なお世話だ」
そのあと鷹目は、救った死刑囚のことを詳しく教えてくれた。
名前は兎。
国で有名な大罪人のゼイルに育てられ、何人もの人殺しを行ってきたとんでもない青年。
しかし彼は盲目であり、人並みはずれた跳躍力を持っているという。
「そいつを俺の相棒にしようと思ってね」
「っ…相棒?」
「ああ、あいつはめちゃくちゃ強いよ。俺と組めばね。俺も体が悪いだろ?だからいつも誰かと組んで殺しを実行してたんだよ。あいつは絶対に凄腕の殺し屋になる。いや、凄足か?」


