「ジョンさーんっ!
飯できやしたよ!!」
ガイドンは、ニカとミラの前ではいつも通りの様子を振舞っていた。
本人いわく、調子が狂ってしまうだとか。
ーーーガイドンは自分が知っている限りのことをすべて教えてくれた。
鼠という少年と鷹目が兄弟となったのは、鷹目が12歳だった時。
ハカゼのもとで暮らしていた鼠は、いきなり家に来た鷹目と兄弟関係になったという。
実際、ハカゼの家で鷹目と鼠は何年も一緒に暮らしていたそうだ。
ハカゼの家を出て行ってから鷹目にはあまり会わなかったというが、大事なことになると鷹目はいつも鼠の前に急に現れたそうだ。
そして鷹目の死の1週間前に聞いたのがーーー
兎を助けろ、という言葉。
兄弟ではあったものの、あまり連絡を取り合っていた仲ではなかったようだ。
「鷹目兄さんはーーー本当にいい人でした。
あの人は、人の心をよく見ていました」
懐かしそうな様子のガイドンに、俺は幾度も頷くことしかできなかった。
俺は鷹目を全然知らなかったのだなと、心底感じていたのだ。


