「ーーートントン」



深夜0時頃、ふと扉を叩く音が聞こえてきた。




仕事椅子に寄りかかり、いつのまにか眠りについていた俺は目を覚ました。




「う、う…ん……誰だ…?」




「ーートントントントントン!!」



何回もノックされる扉。





ーーーったく…誰だよこんな時間に。


店はもう閉めたんだが…





俺は仕方なく立ち上がると、真っ暗闇の中を壁を伝って歩いた。




そして扉の前に着くとーーー



「誰だ」と声をかけた。





「………」





突然、ノックの音が途絶えた。





ーーーなんなんだ…?悪戯か?




「ハァ…」




こんな夜遅くに悪戯をしてくるなんて、本当にタチの悪いやつだ…


帰って寝ろ、ガキめーーー




俺はまた壁を伝い、今度は二階の自分の部屋に戻ろうとした。