『史上最強最悪の殺し屋コンビ』



俺たちはこの街の人々からそう呼ばれ、少々恐れられている。



『最強』はいいものの『最悪』には少々文句を言いたい。



なぜそう言われなくてはならないんだ。



俺たちはたいして極悪な性格をしている訳でもなく、恨みを持って殺している訳でもない。



むしろ俺の隣を歩くこいつは、敵と戦いながら歌い出し、その上タップダンスまで始めるようなお気楽野郎だ。



俺だって真面目に『殺し』を実行しているだけのただの仕事人ーーー



『最悪』なんて、言われる筋合いはない。





ーーーこれは仕事だ。


『殺し屋』という仕事。


頼まれた『殺し』を引き受け、スムーズかつ確実に実行する。


ただそれだけのことなのだ。