すると突然ーーー
「っ!!」
頭の中の映像に、小さな娘と色黒の男を抱えて空を落ちていく若い男の姿が映った。
あれはーーー俺か!?
どうやら映像は、屋敷の窓の中から見ているものに思えた。
ガラス越しに覗いているのが分かる。
『これを使って…!逃げて…!』
女性の声がまた響いてきた。
「っ…」
俺は頭の中に映る自分の姿を見つめながら、着地できる場所へと降りていった。
ーーーストン…
着地に成功すると同時に、頭の中の映像は消えていった。
また真っ暗な世界へと戻ってしまった。
「ハァ、ハァ…ふぅ…ありがとうございやすジョンさん…。
ジョンさんが気付いていなかったら、俺は今頃きっと死んでいました…ハァ、ハァ…
って…グズグズしている暇はありやせんね!
逃げましょう!ジョンさん!!」
ガイドンは息を整えると、俺の腕を強く掴んできた。
そして屋敷とは反対の方向にかけてゆく。
「あっ…」
ニカを背負ったまま、俺は走り出した。
『どうかご無事で…』
「っ!!」
また女性の声が聞こえてきた。
透き通るような、天使のような、女性の声ーーー。


