しばらく歩くと、執事はある部屋の前で止まった。
そしてーーー
「ガチャ」
扉をそっと開けた。
「こちらの部屋を用意させていただきました。
娘様を看病するだけのものも用意させていただいております。
もし足りないものがございましたら、なんなりとお申し付けください」
「どうもすみません!
ありがとうございやす!!」
ガイドンは俺の手を引くと、部屋の中に入った。
それと同時にーーー
バタンッ!
扉は勢いよく閉まったのだった。
「………」
「………」
2人の間に沈黙が流れる。
沈黙を破ったのはガイドンの方だった。
「ほらジョンさん!
おいしそうな料理もそこに並んでいやすよ!
ーーーとりあえずニカさんをベッドに寝かせないと!!」
ガイドンは自分の荷物を下ろすと、背中のニカを抱き上げ、そしてベッドまで運んでいった。
「いやーニカさんは軽いですねー!
こんなに軽い少女が、よくここまでついてきたもんです!!」
ニカを横にし、シーツをかける。
その様子を耳で伺いながらも、俺はずっとその場に立ち尽くしていた。


