「ガチャ、キィーーー」
扉はすぐに開いた。
「どちら様でしょうか…?」
中から出てきたのはーーー執事と思われる老人。
しわがれ声と口調で、そのくらいの情報は分かった。
「夜分遅くにすみません!」
咄嗟に口を開いたのはガイドンだった。
「長い時間をかけて旅をしてきた者なんですが…この娘の具合が悪くなってしまいやして…
一晩だけでいいんで看病してもらえやせんかね…?」
老人はしばらく黙っていた。
ニカを見つめているようだった。
「…主人に聞いてまいります。
しばらくここでお待ち下され…」
そう言うと執事は扉を閉めて、屋敷の奥へと行ってしまった。
「大丈夫ですかね、ジョンさん…」
「期待するしかない」
ーーーしばらく待つと、
「キィーーー」
扉は再び開いた。
顔を出してきた執事はゆったりと口を開いた。
「主人からのお許しが出ました…
中へお入りください…」
執事の言葉に、俺は安堵のため息が出た。
「よかったですねジョンさん!」
「ああ」
俺はニカを背負い直すと、ガイドンと共に執事に案内されて、屋敷の中へと入っていった。


