相棒の世界





***




ある日俺はある怒鳴り声を耳にした。




『盲目ねずみは死ね!』




たしかそんな言葉だったような気がする。






ーーー叫ばれていたのは一人の幼い少年だった。



見ている限り、目が見えていなかった。




俺はその少年を自分と重ねた。



哀れだと思ったんだ…




人から突き放され、石を投げられ、唾を吐かれるーーー




昔の俺とまったく一緒だった。








「ーーーおい」



「っ!!」





俺は声をかけた。




共に生きるように言った。





ーーーでも俺は、正直育て方を知らなかった。



脳みそに憎しみしか詰まっていなかった俺は、その少年を強くしてやることしかできなかった。



人を殺すことでしか『生』を感じられない俺は、人を殺すことしか教えてやることができなかった。




今思えば最悪の親だ。



本当に情けない。