俺とゼイルはあらゆる町で暴れ続けた。
旅を初めて1年が経った頃から、俺は町で『兎』と呼ばれるようになっていた。
そこまで名は広がってはいなかったが、そんなことは正直どうでもよかった。
「ハァ、ハァ…殺す…!」
自分の『生』を実感しーーー
「ゼイル、帰ったぞ」
「ぎゃははは!今日も暴れたねー!
今日は鳥の丸焼きだ!たらふく食うぞ!」
そばにゼイルがいてくれれば、それでよかった。
「ゼイル!俺のパンツはどこにやった!」
「お前の目の前にぶら下げてるけど?」
ーーー楽しかった。
ゼイルを心から愛していた。
「兎だってさー!
ずいぶんと可愛い名前をつけられたもんだ!
ぎゃははははは!!」
「黙れゼイル!悪魔よりはマシだ!」
ゼイルは俺のーーー唯一の家族だった。


