「こら〜予鈴鳴ったぞ〜早く席つけ〜!とりあえず最初は名簿順の席だからな〜!」


私達のクラスの担任がやって来た。



みんなバタバタと席につく。


私の席は、廊下から二列目の、一番後ろの席だった。


右斜め前には里中君、美雪と光貴とは少し席が離れていた。



あれ?隣の人、休みかな?


私の右隣り、里中君の後ろの席が空いていた。


始業式から休むなんて、サボり癖がついてるチャラい人なのかな〜。


そんなことを考えていたら、



「よし、みんな座ったな。もう知ってると思うが、この5組の担任になった田中だ。担当教科は数学。1年間よろしくな!」


この学年の先生たちの中でも、一番若くて、生徒からの人気も高い田中先生。


担任まで最高じゃん。



「それからな、みんなに紹介する奴がいる。今年から、この学校に編入することになった奴なんだが、アメリカから来た帰国子女だ。5組に入ることになったから、みんなよろしくな。おーい、入ってこい。」



田中先生が呼ぶと、教室の前のドアが開いた。


1人の男子が、足を踏み入れた。




えっ、、、


ちょっ、、うそ、、、


その瞬間、私は息をするのを忘れるほど、驚き目を見開いた。