もう君がいない



「みんな元気か?」

「うん、相変わらず!特に里中君は。」

「あ〜、戻ったらうるさいんだろうな、拓弥のやつ。」

「教室入った瞬間、抱きついてくるのが目に見えるよ。ふふふ、」

「うわ、それ最悪。」


本当に目に浮かぶよ、里中君のリアクション。

想像したら笑いが止まらない。



「蓮と高梨も元気?」

光貴の口から聞こえた蓮の名前に、少しピクっと反応してしまう。


「うん。美雪も蓮も、いつも通りだよ。」

「そっか。」


いつも通り、、


うん、もうこれがいつも通りになってる。


家は隣なのに、学校の中でしか蓮には会わない。

学校の中でしか蓮と話さない。

必要以上に、蓮に関わることはない。


もちろん、蓮からも何もない。


光貴が怪我をした次の日の朝、電話で話して以来、、

蓮の顔をちゃんと正面から見てない気がする。


というか、見れないって言った方が正しいのかもしれない。

蓮の顔を、、

蓮の目を見るのが怖いんだ。


真っ直ぐに、目と目を合わせるのが怖い。