もう君がいない



「アメリカに行って、すぐに手術できなかった。とりあえず入退して、半年くらいして手術をした。」


「そっか。」


「でも、手術してからも、思うように体調が戻らなかった。結局、アメリカに行って2年ちょっとは、ずっと入院してた。」



そんなにひどかったんだね。


2年も、かかったんだ。


私の知らない、蓮の病気との戦い。



「退院してからも、たまに体調崩して入院したりした。なかなか安定しなくて、アメリカの病院から離れて、日本に戻ることが出来なかったんだ。」


「そんな状況だったなんて、私知らなくて、、」


「しょうがない。俺が、何も連絡してなかったから。」



どれだけ辛かっただろう。


言葉も通じない国で、病気と闘うことが。



「もう、大丈夫なんだよね?」


「ああ。去年1年間、ほとんど体調崩すことなく、発作も起きなかった。だから、日本に戻って来れた。」


「ごめんね。本当に、何も知らなくて。」


「謝るのは俺の方。約束破って、連絡もしないで、ごめん。」



私は、ただ首を横に振ることしか出来なかった。


何も、言えなかった。


確かに、1年で戻るという約束は守られることはなかった。


でもその間、蓮は必死に病気と闘っていたんだ。



それなのに、、私は、、