「おーい、美優ー!聞いてるー??」
「ああ、ごめん! ……で、何だったけ?」

午前中の準々決勝までが終わって、今は教室でお昼を食べている。

「はぁ、もういいよー だって今頭の中には北山先輩しかいないでしょー?」
「ごめんね……」
「いやいや、大丈夫!ぼーっとしてる美優が面白くて言っただけだからー」

そう言うと雅は小さく舌をぺろっと出した。
……やっぱり、かわいい。
ぶりっ子な仕草も雅がすると嫌味がないから不思議だ。