家に着くと、お風呂に入り部屋に向かった。
後ろから佐藤先生がついてきて、
「熱、計ってみろ。外食して疲れたし。」
といい、恐る恐る体温計を脇に挟んだ。
体温を計り終わるまでに、先生が
「明日は学校は休みだ。
ゆっくりしろ。
俺も休みだから。」
と言った。
この前も休んでたけど、私のせいだよね?
本当に申し訳ないな。
「とりあえず、今から寝ろ。
入院中、いつ寝てた?」
と突然医者の顔!
「ひ、昼間です。」
「そうだな。俺が午前中に部屋に居たことに、気づいてないだろ?」
えっ!?
寝てた、、、
「は、、、い。」
、
「なんで昼間に寝るんだ?」
「それは、、
発作を考えると誰もいない夜は、怖くて、、、」
とうつむくと、
「顔を上げろ。
いいか。うつむきたくても、いつも顔は上げてろ。
辛いときは顔を上げると楽になる。
怖いときもそうだ。
発作の時、苦しいからって下を向くと、余計に辛くなるんだぞ。
前を見て。」
と言いながら、顎をもたれ、顔を上げられた。
先生、顔近い、、、
しかも、目ははっきりとしていて、鼻筋が通ってる。
よく目を見ると、すごく引き込まれそうなくらい優しい目をしている。
きっと、モテるんだろうね。
と考えていると、
「どうした?熱でもあるか?」
と聞かれた。
私はすぐに我に返り、
「いえっ!
何でもありません。」
と言いながらも、顔が熱くなる。
「今日は、隣にいるから、ちゃんと寝るんだ。」
「は、、、い。」
といい、布団に入り、目をつむった。
先生に顔を見つめられていると思うと、恥ずかしくて眠れない。
もぞもぞとしてると、額が温かいぬくもりに包まれた。
先生が額に手を当ててるんだとわかった。
私はそのまま眠りについた。



