むくろ君はどうしたのでしょうか。悪いものでも何か食べたんですかね?普通この距離にワタシがいたらぶん殴ってると思うのですが……。
「むくろ君…?」
もし良ければ目を冷やされた状態でむくろ君も拝みたいのですが…むりですよね、知ってます。
「……要らなかったら、こんなブスと関わってない」
こんなブスとはワタシのことですかね。ワタシのことですよね、はい。
むくろ君の声だけが静かに響いてくる。
「…気持ち悪いことしか言わないし、すぐ抱きついてくるし…ほんとお前キモい」
「…え、なに。ワタシを本格的に殺そうとしてます?!」
「黙れよ、本当病院行ってこい」
ごめんなさい。ワタシの口止まらないんです。きっと大阪のおばちゃんと戦っても余裕で勝てちゃいます。いや、嘘です。ギリギリで勝てるくらいです。
「…お前のこと強いと思ってた。変なことで泣いたり笑ったりするけど…泣き顔より気持ち悪いくらい笑ってたほうがお前らしいよ」
「………」
本当誰ですか、この人。びっくりすぎて息が出来ないんですけど。
ああ、どうしよう。胸がくすぐったくて苦しい。ねぇ、抱きついて良いですか。むくろ君に抱きついても良いですか?殴られますね、知ってます。



