「え…もう?」

昼休み。
今日こそはと急いで隣のクラスに駆け込んだ。

なのに。

「うん。勇世ならもう行ったよ。」
「そっか…。」

隣のクラスの友人、澪の言葉を聞いて、今日もまた私は肩を落とした。

「何か伝えとく?」
「いや、いいよ。またね。」

ひらひらと澪に手を振って、私は自分のクラスへと戻った。

窓際の自分の席に着き、グラウンドを見つめる。

あ、ほんとだ、いた。

そこには、友達と楽しそうにサッカーをする勇世の姿。
ドリブルで抜けて…はい、シュート

かっこいいでしょ。
あれ、私の彼氏。

勇世と私は中学1年の時同じクラスだった。
その時はあまり話したことはなかったけど
たまぁに遊んでたくらいの仲。

それから、偶然高校も同じところに進学して…高校1年の3月。
いわゆるいい雰囲気というやつになり、晴れて付き合うことになった。

とはいえ、私は中1の時からずっと片思いだったから正直すごく嬉しかった。
勇世がどう思っているのかはわからないけど…。

でもそれまで誰との噂も聞いたことなかったから
好きでいてくれてるのかなと…
多分ね。

きっと、私と勇世では望む付き合い方ってゆうのかな。
そういうのが違うんだと思う。

私は一緒にお昼食べたり、休み時間になったら2人で話したり、一緒に帰ったりさそういうことがしたいんだ。

でも勇世はそうでもないみたいで、
たまに一緒にいれたらいいかなって感じ。

でも、それって友達だったころと何も変わってないよね?

…なんて思ってるのは、きっと、私だけなのだろうけど。