【遠藤 哲】


噂は、聞いていた

めぐが安東と付き合っているって

それが本当なら、報告してくれそうだけど
そうじゃなかった

体育祭をサボって、何やってたんだ!!



嫉妬しまくりなのをバレないように



めぐのキスマークから、目を逸らして



逃げた










橘家の山へ行こう会


めぐのつけたネーム
仕事終わりで剛がめぐを連れて帰ってきた

山へ行くのは、夏休み前になった

剛も石井を連れて来るらしい

「めぐも安東呼べば?」

俺が言うと???な感じで
首を傾げる


「いいの?」

「いんじゃねぇの」








明日も学校だから、俺が車で送ることに
篤に頼みたかったなぁ

篤の奴!酒飲みやがって!!


部屋の前まで送るのは、いつものこと

「てっちゃん… ちょっといい?」

玄関の中に招かれた

「どうした?」

「あのさ、私ね
キスしたことないの!!」

「…は!?」

「あの…その、安東くんと何にもないの」

言ってる意味が理解出来なかった

「つまり?」

「私ね、あの… 
てっちゃんに貰って欲しい!
その…初めてっていうのは、嫌かな?」


目をパチパチさせて、めぐを見た


どうやら真剣に言っている

安東と付き合っているのに、俺としたいって、どんな発想??


そもそも、キスマークつけてただろ



「なんで、俺?」