……な、にも起きない……?
「なーんだ、やっぱりただの噂か〜」

階段から去ろうとしたそのとき、
「そうでもないかもよ〜」

!!?!?!?!!?

……この声は……間違えるはずがない……
わ、私の……声……
人間、振り向きたくないときほど
うしろがきになるもんで、
やっぱりみちゃうんだよね〜(笑)

そしてそこにはやっぱりわたしがいて、

「やっほ〜、やっちゃったか〜、合わせ鏡、わたしの出番はないと思ったのにな〜」
と、わけのわからないことをぬかしている。

「ほ、ほんとにほんもの?」

「いや、ほんものかどうかはあなたが一番よくわかるでしょ?(笑)」

そのとおりだ、、、
私は、ほんとに“わたし”を出してしまったんだ……