自由を求めて



〜栞里Sido〜



「ーーー…っん、……あれ」



気がつくと眠っていたあたしは、ゆっくりと起き上がり伸びをする。



「……どれくらい寝てたんだろ」



辺りを見ると小さな窓がひとつあり、そこから見えるのはただの黒。


つまり今は夜になったということ。




相馬さん、父さんにはもう言ったかな…

朱里はあたしが家に居ないことを知ってるのかな…



「…お腹空いたな」



コンコンっ…


「よっ、俺これから飯食うけどお嬢様もどぉ?」



丁度いいところに来た男はくいっと扉の向こうを指差し言った。



「ご飯?あたしもいいわけ?」

「あぁいいよ、それにそろそろ腹減ってきただろ?」



まぁ、そうなんだけど…



「向こうに弁当あるからお嬢様も来いよ」

「…うん」



お弁当かぁ…


家でも学校でも専門のシェフが作る高級料理ばかりだったからそういう普通な料理を食べたことがなかったあたしは、少しだけ嬉しかったりする。



「ねぇ、お弁当ってどういうの?」

「え?弁当?…あー、ハンバーグ弁当とかカツ弁当とか、あとは唐揚げ弁当とかじゃない?」



ハンバーグ、カツ、唐揚げ…


そう言えばあんまり食べたことなかったかも…



「なに、お嬢様は弁当が好きなの?」

「別に、ただちょっと気になるだけ」



からかわれた気がして少しムッとした。