自由を求めて



「じゃあ俺、ちょっと用事があるから向こう行くけど、あんたはまだ部屋にいてよね」

「…ん」



と、男はあたしを部屋まで送り行ってしまった。



部屋に入り中を見回し、ため息を吐つつベッドに横になった。



朱理に機会が及ばないならいい。

でもあたしが居なくなったら父さんは心配するだろう。けど、それはあたしが大切な跡取りだから。


相馬さんにも迷惑はかかるかもしれない。

でもなんだろう…今は誰とも会いたくない。

本当はこんな所居たくないけど、ここなら誰とも会わずにいられる、そう思ったらなんかいいかなって思える。



「部外者、か…ウソではないけど…」



胸が痛い。


チクチクと針で刺されてるみたいに。




父さんの時とは違う心の痛み。


これはなんだろう…


今までに傷付いたことはことは何度かあった、でも今日のは少し違う。



胸が焼けるように、締め付けられるように痛む…




「……お嬢様なんて、九条なんて嫌いだ。もう、あんな所居たくない…」



顔を腕で隠し呟く。


それを部屋の外で聞いてる人物がいたとも知らずに…