自由を求めて



「で、どう?今の条件を聞いてくれるなら解放してあげるけど」

「……嫌よ」

「え?それだとあんたがここから帰れなくなるよ?それでもいいの?」

「どっちも嫌よ」



何故だかこの人に朱理を会わせちゃいけないってあたしの勘が言ってる。



「朱理をここに連れてくるくらいなら、あたしがここに居る。でもあたしは絶対家に帰る」

「矛盾してない?」

「ていうか、あたしはもうあそこには行かないから関係ないよ。あたしに頼んだってあの人達は聞いてはくれないよ」

「喧嘩でもしたの?」

「喧嘩する程の仲でもないから。向こうは暴走族?であたしはお嬢様、どう考えたって一緒にいちゃいけない組み合わせだし」

「そう言われてみればそうなんだろうけど、でも俺達の総長がどうしてもあのお姫様が欲しいって言ってるから、俺はその願いを叶えるだけ。あ、でも俺からしたらあんたも中々いいと思うよ?お嬢様なのに話し方とか普通だし」

「悪い?あたしは他のお嬢様達と違ってあんな上品な話し方はしたくないの」



なんか自分が話してるとこ想像すると鳥肌が立っちゃうんだよね…



「俺的にはあのお姫様よりあんたの方が魅力あると思うよ?」

「ふんっ、そんなのウソよ。皆あたしの内面は見てくれない、家柄や見た目だけで近付く、そんなのは生まれた時からそうだったから今更って感じだけどね」

「でも俺は本気なんだけどな」

「信じられるわけないでしょ」

「そっかぁ、…まぁそれはそれとして、あんたがお姫様を連れて来るのがどうしても嫌だって言うならここに居てもらうしかないけど、不自由はさせないよ。ちゃんと部屋も用意するしご飯は勿論、お風呂やトイレだって自由に使っていいよ」


なんか、監禁するわりにはちゃんとした生活に必要なことは出来るんだ。ていうか、家に居るのと対して変わんない気もするんだけど…



「部屋もここに比べればかなりキレイだし、結構住みやすいと思うんだけど」

「そうね、悪くはないかもしれないけど…あたしが家に帰らなかったら父さんがなんて思うか、あの人怒るとすごく怖いの」

「あぉ、それなら問題ないよ」



と、今度は男の懐から出て来たのはあたしのスマホ。