あ い の う た <実話>

お酒の入ったバンドマン達が語るのは音楽の話、夢の話、女の子の話だった。



あちこちで熱い議論が繰り広げられていた。




隣に居る涼介さんは、そんな話には興味なさそうにずっとビールを飲んでいた。




『普通に飲めるじゃないですか、お酒!』
あたしが言うと、



『お前…鈍感?』
と、笑われた。



よくわからずにいると、
横から麻美が、
『こいつ本当鈍いんですよ〜』
と言ってきた。



『…何のはなしか全然わかんない』



『気が向いたら教えてやるよ』
と、また笑われた。




楽しい時間はあっという間に過ぎていった…。