『涼介さんは[おんなのこだいすき]とか言わなそうってさ?笑』


リクさんはその言葉に爆笑した。



『えぇ〜〜違うんですかあ?笑』
あたしが泣き笑いの表情を浮かべると、

リクさんは、
『涼介をわかってないね〜〜』
とだけ言って搬出作業に戻ってしまった。



『…よくわかんないです、涼介さん』
あたしが言うと、


『まあ、そおゆうことだよ、笑』
と、涼介さんは楽しそうに笑った。




『あ。お前さ〜[Answer]と[弱虫な戦士]どっち好き?』


それは両方とも自遊人の曲のタイトルだった。

[弱虫な戦士]というのは[弱虫な戦士 孤独な戦士]という長いタイトルを略したものだ。



『どっちも好きです。でも…弱虫な戦士…かな。』


あたしが答えると涼介さんは理由は聞かず、
『参考にしとく』
とだけ言った。




『…明日は?』



言葉足らずな涼介さんの質問の答えはすぐにわかった。

そう。明日も自遊人は今日やったライブハウスのすぐ近くにある別のライブハウスでライブがある。


行かないわけがなかった。



『もちろんです!』
あたしがそう答えると、



『お、さすが笑 じゃあまた明日な?』
と、言って涼介さんは優しくあたしの頭を”ポン”と叩いた。




『はい…お疲れさまです!!!!』




帰り道、麻美とあたしはそれぞれ嬉しい余韻に浸って、会話が尽きることがなかった。