あ い の う た <実話>

おまけに不運は続き、1組と8組は別棟…。


『さようなら、尚君…。』


と、健太に白々しい言葉で馬鹿にされた後、
俺はひとりA棟四階の一番奥にある一年一組の教室へと向かっていた。




心の中で


『8組ブスばっか集まってますように…』



と、神に祈ってやった。





別に人見知りするわけでもないし、あいつらと絶対に同じクラスがいいと思ってたわけでもないのだけれど、やっぱ自分だけ一人離れてるのは寂しい気もする………。




まあ……慣れれば関係にゃいかあ?



気付くと俺は、一年一組の教室の前に居た。




俺は躊躇することなく、その扉を開けた。