あ い の う た <実話>

麻美だった。




『ほら、ライブ行くよ?』



『ごめん…あたし…行けない…。』




『あんたを野音に連れてくのがあたしの使命なんだから。』




…涼介さんが麻美に頼んだの…?



そこまでしてくれたんだ…。




こんなあたしの為に…。





『行くよ?』
麻美の強引さに押し切られ、
結局あたしはついていった。





…涼介さんの気持ちを
…麻美の気持ちを




無駄にしちゃいけないと思った。