あ い の う た <実話>

あたしがどんなに尚の背中を見つめても、





再び目が合うことはなかった。





こんなに近くにいるのに…

二人、背中合わせになってしまったみたい…。




尚との距離がこんなに遠く感じるのは、




きっと尚の心に、
あたしがいなくなったからに違いなかった。





尚を失ったあたしは、





空っぽだった。