あ い の う た <実話>

夜、予告通り
尚から電話がきた。




『結局佐藤なんだったの〜?』


『ああ!数学係の仕事サボるなって説教くらったよ〜。赤点じゃなくて本当よかった〜!』




『そっかぁ良かったね〜。てか、そのくらいの事で呼び出すなよ…。』




『話し相手欲しいのかもな〜。職員室でハブられてるから、笑』




『あ〜そ〜かも!笑』





その後もくだらない話をして、




尚はいつもと変わらなかった。





けど、
電話を切る直前。






『ね〜恥ずかしいこと言っていい?』




『…なに急に?笑 照れるんだけど。』






『俺ゆなが大好きだから…』




『…本当に大好きだから。…ゆなだけだから。』





『…うん。あたしも尚がすき。』





『おやすみ。』



おやすみ




電話を切ったあと、



なぜかまた少し不安になった。




尚はあたしだけだと、



言ってくれたのに…。