あ い の う た <実話>

『まっすぐ帰る?』


尚は電車通学だから、
あたしの家から尚の家は結構離れている。



『今日はバイトないから…すぐ帰らなくても平気。』




『んっか。じゃあ…寄り道しちゃう?』


尚は凄くたのしそうだった。
そんな尚の様子を見てるだけであたしは幸せな気持ちになれた。



『うん、しちゃう、笑』



あたしたちの学校から駅までの道に少し大きめの公園があった。



あたしたちはそこで何をするわけでもなく、
ベンチに座り、
話を始めた。