あ い の う た <実話>

その日俺は苛々してた。



ライブの直前に事務所のお偉いさんがやってきて、

『売れる音楽を作れ』
だの、
『お前らをここまで育てたのは誰だと思ってるんだ?』だの、
延々と話を聞かされた。



奴らに俺の音楽がわかるはずがない。




自分の音楽ができないなら意味がない。





その日俺は…




自遊人を捨てる気でステージに立った。