｢ママ、パパおはよう。｣

リビングのドアを開けて二人に挨拶するとおはようと笑い返してくれた。



テーブルにある朝ごはんに手をつける。




昨日は、金城さんが迎えに来てくれて送ってもらった。
車の中では何も話さなかった私達。
唯一、降りた時に私が言ったありがとう。
柊哉の言ったおう。だけだった。

家のインターホンを鳴らすとママとパパはどうしたんだ？と聞いてきた。
私は合ったことをすべて話した。
納得したようにママとパパは私を自室へと迎え入れてくれた。




｢栞音、どうする？
行きたくないのなら学校休んでもいいんだぞ？｣

｢ううん、学校に行く。
私の事を心配してくれる親友がいるから。｣

｢そうか。｣


パパは納得したように手に持っていたトースト口に運んでいく。




朝、玄関のドアを開けると金城さんが立っていた。


｢あ、金城さん…。｣

｢ご安心ください、柊哉様は先にご御登校されましたから｣

金城さんは車のドアを開きながら話す。

｢お乗りください。｣

｢ありがとうございます｣

私は車の前まで行き車に乗り込む。
私が乗ったのを確認するとドアを閉め、金城さんも運転席に乗り込む。


｢栞音様は柊哉様の事を嫌いになりましたか？｣

金城さんは運転しながら私に聞く。

｢嫌いになってなんかいません。
むしろ、逆なんです。｣

｢逆？｣