こだまする三毛猫の声



=みけside=


***


「思ったよりおもしろかったね」

「ほんと、結構楽しめたな」



みや が笑い合ってケイタさんと話しているのを見て、私は歩くスピードを遅くした。


なんだかんだで、夕方まで水族館にいた私たち。


みやとケイタさんの距離は目に見えて縮まった。

ただ、私の胸には、ケイタさんの言葉が居座っていた。


“シュウのこと、どう思ってる?”


憧れ、尊敬。


多分それで合ってる。


でも、なんだかしっくりこない。


自分の中で違和感が残る。


この感じは何なんだろう。


考えてみても、それが何かは分からなくて、ずっと何かが胸に引っかかっている。


隣を歩いていたシュウさんが、歩くのが遅くなった私を振り向く。


「みけ?どうした?」