水槽の中を泳ぐ魚を眺めて、のんびりと話す。
みや の方を見ると、シュウさんと別の水槽を見ている。
これ、逆じゃないとまずいよね…。
目的はそこなんだし。
「2人のとこ行きましょう、はぐれたらいけないし」
「待って。聞きたいことがあるんだ」
歩き出す私を、ケイタさんは呼び止める。
「なんですか?」
「シュウのこと、どう思ってるの?」
「シュウさん?」
どうしてシュウさんのことを?
と、疑問に思いながらも考えてみる。
「…憧れてます」
「へぇ」
私の答えが満足のいくものだったのか、ケイタさんは表情を明るくした。
私は訳が分からずに首をひねるしかなかった。