「せっかくだし、カラオケ行かない?」
ケイタさんの提案にみんな頷く。
私たちは早々に喫茶店を後にした。
***
「ごめんな。こっちの奴らうるさくて」
カラオケに向かう途中、シュウさんがそう言いながら横に並んだ。
「楽しいですよ」
「本当?無理してない?」
「本当ですよ。どうして…?」
「さっき、全然話してなかったから…ああいうの苦手なのかなって」
なるほど。そうか、そう見えたのか。
気を遣わせてしまったなら、それは申し訳ないことだ。
「ミケが無口なのはいつものことだよ」
ひょい、とタマが私の横から顔を出しシュウさんに向けて言う。


