バンドの4人でいるときも、話をサクサクと進めてくれるのはミヤ。
ミヤは話すのが好きだし、その考え方はたまにおかしくて面白い。
盛り上げ上手でもあるから、ライブの途中のトークとかで助けてもらうことも多い。
「俺たち、ずっとMau'sと話してみたかったんだよなー」
「それはこっちのセリフ! “こだま”は比べ物にならないくらい上手なんだから!」
その通りだ。
ミヤの言葉に私はうんうん、と頷く。
「えー?そんなに変わらないだろ」
首をひねるライトに、Mau'sメンバーは一同に首を横に振る。
こだまのメンバーがみんなで首をひねるのをミヤが説得しようとする中、私はシュウさんに目を向けた。
(あんな風に歌えたらなぁ…)
声量とか、声質とか、憧れているのは私だけじゃない。


