こだまする三毛猫の声



そして向かいの4人に移る。


「ボーカルのシュウです」
「ギターのケイタでっす」
「ベースのレンでーす」
「ドラムのライトですっ」


(こんなのまるで合コンじゃない…)


どうやらシュウさんも同じようなことを思っているみたいで、今の状況を頬杖をついて眺めている。


目配せして謝ると、気にしてない、という表情を見せてくれた。


(よかった…)


まさかこんな風になるなんて思わなくて、私は一番端で小さくなる。


「ライトって本名は?」


一方でミヤが中心となってズバスバとみんなの話を進めている。

さすかのコミュニケーション能力だ。


「光(ひかる)!
光…光る…ライトだ!ってね」


「それ考えたの俺だよ」


「え?レンだっけ?」


「そうなんだ!かっこいいね」


「だろ?」


みんながワイワイ盛り上がる。


(まぁ楽しそうならいいか…)


私は普段通り聞き役に徹して、頼んでいた紅茶を飲んだ。