家出をした私

あーっ。どうしよう!
氷牙にバレないようにしなきゃ!
でも私は嘘つけない!
顔に出るからーっ!

あーーーっ!


「おいお前。」


「えっ!?」


「お前宍井財閥の奴だよな」


「そうですけど。」


「名前は?」


「宍井黒羽です。」


「お前俺が怖くねぇのか?」


「え?」


なんで怖がらないとダメなの?


「え?って俺も元世界一の氷牙の総長だぜ?」


いやー。そんなこと言われてもなー。


「実際は怖くなかったりするんじゃないんですか?
内心優しいとかあるじゃないですか
見た目とかで決め付けるのは私はしません
それだけです!」


「お前、気に入った。俺らの姫にならねぇ?」


「え?」


「要するに氷牙の一員にならねぇか?ってゆーこと。」


「えっ!?えええええ!?」


「嫌か?」


「あ!いた!桐璃 トウリ !と桐璃の彼女?」


「違いますっ!違いますっ!違いますっ!」


「そんな全否定しなくてもいいじゃねぇか!」


「桐璃何してんだ?って宍井黒羽か?」


「あ、はい。そうですけど・・・。」


あー。仕事ー。見回りー。

お前らのせいで出来ないじゃんっ!


「あの、仕事あるんで帰っても良いですか?」


実際、華萌 カナメ 待たせてるし。
華萌は私の秘書みたいな子。
怒らせたら物凄く怖い。
元レディースらしいからね。


「まさか、あの車の前で黒いオーラ出しながら待ってる女ってお前の連れか?」


「連れというか・・・秘書です。なのでさようならっ!」


「ちょっ!おい!」