目の前が真っ白になった後。


全然記憶はないんだけど…。


一つだけ思ったことがあったの。


「にこ、頑張れよ。」


りっくんの声が、聞こえたよ。


りっくんの息の切れる音も、すぐ近くで聞こえたよ。


…りっくんの背中、こんなに大きかったっけ?


思ったことというのは、りっくんは男の子だってことなの。


当たり前なんだけど…なんていうか、改めて気づいたんだ。


体は暑かったけど、なんとか意識を保てた時にね?


りっくんの背中にいることに気づいたんだ。


そしたら、余計…熱くなったたよ。