恋の味

まず、にこは自分の体調を理解してない。


次に、自分から自己主張しない。


最後に、にこは約束は守る。


だが、それが相手に負担をかけることなら、約束圏外だ。


つまり、体調不良という自分的問題は、友達にだって話さない。


「おまえ、その約束和恋が守るとおもったのか?」


当たり前、という顔で光輝は頷いた。


「だって、にこ素直だから。約束したら言ってくれると思ったし。」


確かににこが素直で大馬鹿なことは認めよう。


だけど!


「…優しすぎんだよあいつは。」


「えっ?なんか言ったか陸?」


首を振ってごまかす。


にこは昔から優しすぎるんだ。


他人に対して。



だから大抵、和恋の心配は俺がすることになっている。