恋の味

「…以上で、開会式を終わります。それではみなさん、完歩目指して頑張りましょう。」


お、終わった終わった!


「えー。それでは、三年生から順に整列してください。三年生の後ろに一年生、一年生の後ろに二年生でお願いします。」


男の先生の声が響いた。


頑張りましょうかぁ、にこもがんばんないとなぁ。


「和恋!」


「あれっ?りっくん!」


りっくんが大きな声で私を呼んで、私の元にかけてきた。


「ふふふ。てっきりももちゃんが来るかも思ってた!ももちゃんは?」


「光輝といる。」


あれ?


質問には答えてくれたけど、りっくんはなぜだかあきれ顔?


かと思ったら、いきなり手を引っ張られちゃった!


「…和恋はそれだからこまる。」


⁉︎⁉︎


「え?りっくん!」


みんながいるのに!


りっくんの顔はにこの顔の真上に見える。


りっくんの心臓の音が聞こえるくらい近い。


ていうかくっついてるぅ!


やっとにこは抱きしめられてることがわかった。


「どうしたの?」


「あのなにこ。にこは…」


ダダダダダダダダ!


「きゃっ!」


「はぁ。この行事、始まる前に並ぶだろ?あれで、一斉に移動するから…」


…ってことは、にこが押しつぶされちゃうってこと?


そんなことないのにー!


「にこ、平気だもん!ちっちゃいけど…」


にこはほっぺたをおーきく、真っ赤に染めた。


だって、ちっちゃいってだけで子供扱いされたら困りますからね!


にこだって高校生ですから。


「ちょ、にこ!」


あれ?


りっくんの顔真っ赤…。


なんか恥ずかしくなるようなこと言っちゃったかな?