わがままなキッス☆ 【短編】

放課後

僕は意を決して
沙織に声をかける。

心臓はバクバク言っていた。


『沙織…話しあるから
一緒に帰らないか。』


僕の言葉に沙織は
少し驚いた顔を見せる。
でもすぐにいつもの
屈託のない笑顔を見せると


「うん、いいよ。」


カバンを持って立ち上がった。
二人で教室を出る。


その時僕の視界の隅に
早川と由里ちゃんの姿が
目に入った。


二人笑顔で拳を握り
ガッツポーズを作っている。
由里ちゃんは口パクで
頑張れと言っているようだった。


僕は片手を上げ
ぎゅっと拳を握る。
二人に少し勇気をもらい
さっきより落ち着いたようだ。




校門を出てしばらく黙って歩く。僕は沙織を近くの公園へ誘った。


ベンチに並んで腰を下ろす。
僕は何から話していいかわからずうつむいていた。



*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*