「は、は、悠ちゃんっ!!」

「なに、いきなり」

「私、今日、希斗に告白する!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

え?

私、なんか変なこと言いましたかね?

「あんた、今日、なんの日かわかってるん!?」

ええ、わかってますとも。

だから、そんなにすごまないで……。

美人さんなだけあって迫力あります!

「……卒業式、でしょ」

そう、今日は中学卒業。

あ、高校は無事合格しましたよ!

で、話を戻して。

「桃、本気なわけ!?」

「…うん。もう決めたから」

「桃……」

悠ちゃんの言いたいことはわかる。

わかってるんだけどね。

区切りつけときたいじゃん?

「振られたらあたしのとこで泣きな」

「悠ちゃん、ひどいね」

「だって、そうやんか」

「うん、そうだね」

悠ちゃんのこういうとこ好きだなぁ。

「…行ってきな、桃」

決して、『頑張れ』なんて言わない悠ちゃん。

ほんと、ひどいなぁ。

なんて思ってたら。

「お。桃じゃん」